Last Update 2017.5.22

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音楽評論家・岡村詩野さんに見る「レコード堀りノウハウ」 @レコファン渋谷BEAM店

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取材/文:相澤宏子

撮影協力:レコファン渋谷BEAM店さま

 

2017年2月某日、当サイトでもインタビュー記事等でお世話になっている、音楽評論家・岡村詩野さんと筆者との間でこんな会話がなされた。

 

筆者「岡村さん、渋谷の中古レコ屋とか行きますか?」

岡村さん「行くところはいつも決まってますよ!」

筆者「では、どこか連れてってください」

岡村さん「渋谷なら、まずレコファンに行きましょう!」

 

その翌々日、東京都は渋谷。日中、真冬とは思えない汗ばむような気候だった。

 

筆者は岡村詩野さんとともに、センター街を抜け、宇田川町にある渋谷エリア最大級の中古レコードショップ・レコファン渋谷BEAM店へと向かったのであった。

 

「レコファンでレコード掘りをする時は、自分自身の定位置がいくつか決まっている」と、足早にその場所へ向かう岡村さん。

 

最初の定位置は、メインのフロアからはみ出た、エレベーター乗り場近くにある「100円盤コーナー」。ここには、100円のLPやEP、SP、ブックレットなど、膨大な量が陳列されている。安さはもちろんだが、こんなのあるの?と思うような珍しいものが数多くあるためか、人気コーナーのようで、平日日中にも関わらず多くの人で賑わっていた。

 

 

100円盤コーナーは、とにかく100円という超安価なので、とにかく変わった盤に注目して掘っていった。

 

例えば、『CHRISTMAS PARTY MUSIC 世界のクリスマス』という、世界のクリスマスソングを集めたLP。岡村さんもかなり惹かれていた様子だったが、中のブックレットが充実しすぎていて、重量があったために今回は断念(京都から来ているため、できるだけ重い物は避けたい意向)。

 

それから、教育モノにも目が離せないという。英語の参考書等でおなじみの旺文社が出している『English Conversation in Six Weeks 英会話六週間』は、なんとも趣がありすぎる。こういったものは、「レコードって、こんなものまであるのか!」という発見があり、確かに買わずとも見ているだけで楽しい。

 

 

さて、メインフロアに移り、本格的なレコ掘りを開始!!どど〜ん。広い。

 

 

まず向かったのは、とりおき/貴重盤/帯付き アナログ オールジャンル放出SALE!のコーナー。オールジャンルのコーナーなので、何があるかはわからないが、良いものに出会える確率が高いコーナー。良品多し。岡村さんは、Apple Musicのようなサブスクリプション・サーヴィスや、CDで簡単に入手できるようなものは、基本的にレコードでは買わないとのこと。それよりも、ここでしか出会えないような珍しいもの、ジャケットが気に入ったもの等を中心に買うことが多いそう。

 

 

続いてBLACK MUSICのコーナーへ向かう。さすが慣れていると、店内移動もサクサク。これだけ広くてダーッと商品が陳列されいる場所だと、私のようなレコード初心者は、途方に暮れてしまうのだが…。

 

足早に「W」の列へ直行。先日、グラミー賞を獲得したばかりのWilliam Bellの『Coming Back For More』を発見。求めていたのはこの作品ではなかったようだが、「これはすぐ売れちゃうと思います」との予測。ご興味ある方、すぐレコファンへ。

 

 

続いて、南米モノ!!と息巻くものの、「あれ?こっちだったはずなんだけど…」と、さすがに迷子に。そんな時、欲していたものが目の前に!フロアマップだ。オールジャンルが広範囲に渡って陳列されているのが、これを見ただけでもお分かりいただけるかと。

 

 

「お!Fですね!」ということで、早速向かう。いざ、WORLD MUSICコーナー!!

 

WORLD MUSICコーナーはSOUNDTRACKコーナーと併設されている。REGGAE LP  SKA ROCKSTEADY DUB に始まり、 Hawaiian LP、TANGO & SALSA & LATIN WORLD MUSIC LP、EASY LISTENING / MOOD MUSIC、Country & Bluegrass Music、FRENCH POP / CHANSON、ORIGINAL SOUND TRACK、BRASIL / BOSSA NOVA、etc…と多国籍、多ジャンルが並んでいる。

 

左から右へと、黙々と掘りながら進んでいく…。

 

こんな洒落たジャケを発見。色使いといい、合成っぽくも見える、パキッとした2人の女性の写真が目を惹く。やはり、自分の詳しくないジャンル、普段聴くことのないジャンルの作品は、ジャケ買いがまず第一歩だと感じた。

 

 

「帯があるとないとで、500円も違う!」なんて発見も。日本盤の帯のキャッチが良い。ブラジルの燃える心。ちなみに、LPの帯は、海外でも「obi」で通じるそう。

 

 

カエターノ・ヴェローゾの当時盤発見に期待しつつ、量が多すぎて混乱気味になっていく。そうこうしつつ、どんどん奥地へ…。そして最果てへ。

 

WORLD MUSICコーナーの一番端っこ、この店舗の最果てとも言える場所にあったのは、INDIAだった。とはいえ、なぜか『キューバ〜カリブの海辺の情熱のリズム』が置かれているのは、笑えるというか、香ばしい光景…。

 

 

このWORLD MUSICコーナー、入り口から最も遠い場所に位置しており、さながら地球の裏側に移動するかのような感覚。奥へ奥へと進んでいく時は、まるで洞窟を採掘しているかのような気分にさえなった。どんな盤を掘り当てられるか予想がつかない、この店内で最も面白さを感じることができるコーナーとも言えるだろう。

 

そして、100円CDコーナーも見逃せない。

 

 

検盤もご遠慮なく!クレジットカード利用可能。「外袋は新しいものをお付けしますか?」というなんとも有難いサービスまで。

 

 

というわけで、岡村さんの今回の戦利品はこちら。ジャジャーン!

 

『The Boys From Syracuse』

こちらはサウンドトラック。いわゆるジャケ買い。映画自体は、シェイクスピアの戯曲を元に作られたミュージカル・コメディ。100円盤コーナーでゲット。

 

SP盤

当時の78回転SP盤も多数100円盤コーナーに眠っていたので、いくつか救出。100円盤コーナーでは、10枚以上買ったら半額に!

 

Ray Martin & his orchestra『DYNAMICA』

続きまして、こちらも1oo円盤コーナーでゲット。熊蜂は飛ぶ…。

 

Willie Colon & Ruben Blades『Canciones del Solar de los Aburridos』

当時のNo .1 サルサ・シンガー、ルベーン・ブレイズと恩師 ウィリー・コロンの共演盤。

 

QUARTETO EM CY『EM CY MAIOR』

女性コーラス・グループの最高峰。このメンバー4人での唯一のアルバム作品。ボサノヴァはいかがでしょうか?

 

vincent vincent and the villains『GOSPEL BOMBS』

最後に、こちらは100円CDコーナーでゲットしたCD。2000年代に5年間ほどしか活動しなかったUKのロックン・ロールバンド。

 

蛇足ではあるが、筆者はこちらのNEW ARRIVALS 7inch Singles OVERSEAS ARTISTSにて、学生時代を想起させる懐かしのUKバンド(アイドルワイルド、ザ・クーパー・テンプル・クロースなど)の7インチなどを買った…。やはり、自分の好きなアーティストものは、CDやデータで持っていても、見つけるとテンション上がって買ってしまうものだなぁ、と。あとは、100円盤コーナーでクラシックのLPを少々。7インチで聴くベートーヴェンの『田園』、初体験なので楽しみだ。

 

レコード掘りに必要な、体力と気力と知識に乏しい筆者の顔から判断して、レコファンでのレコード掘りは約2時間で終了。「良いもの、レアものを出来るだけ安価で手に入れる」ということは簡単ではない。全てにおいてまだまだ修行が足りない、と実感した2時間であった…。

 

岡村詩野さん、ご協力ありがとうございました!そして、レコファンさん、お忙しいところお邪魔いたしました。ありがとうございました!また掘りに行きます!!

 

さて、第2弾はどこのお店を訪ねるのだろうか?また行きましょう!!

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