Last Update 2017.11.22

Interview

おとといフライデー 「レコードの日」7インチ発売記念インタビュー!

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小島みなみと紗倉まなによる音楽ユニット、おとといフライデー。結成当初は乙女フラペチーノとして懐メロをカヴァーするユニットとして活動していたものの、2016年に初のオリジナル曲としてトリプルファイヤーの吉田靖直と鳥居真道がプロデュースした「私ほとんどスカイフィッシュ」、マキタスポーツがプロデュースした「乙女の炎上」の2曲を収録したシングルをリリース。2017年にはおとといフライデーに改名し、柴田聡子が作詞・作曲、石田ショーキチがサウンドプロデュース及びエンジニアリングを手掛けた「もしやこいつはロマンチックのしっぽ」、NATSUMENのアインが作詞、作曲を担当した「いいビーサン」を収録した両A面シングルをリリースし、そのポップで尖った音楽性で注目を集めている。今回は〈レコードの日〉にリリースされる7インチ「私ほとんどスカイフィッシュ/いいビーサン」に合わせ、メンバーにインタビューを行なった。

 

取材/文:南波一海
撮影:大橋祐希
撮影協力:タワーレコード渋谷店5F パイドパイパーハウス

 

——そもそも改名前の乙女フラペチーノはどういう経緯で始まったのでしょうか。

紗倉まな 当初は同じ事務所っていうのもあって、一緒に仕事をする機会が多かったんです。声質も(小島の)アニメ系の高い声と私の低い声がかぶらないし、ユニットとして活動するのも面白いかもねということで大人が作ってくれて。

——おふたりの発案というわけではないんですね。

紗倉 ほんとに流れのままに(笑)。

——歌手活動を始めること自体はどう思っていたのでしょうか。小島さんは恵比寿★マスカッツをはじめ、いくつかのユニットを経験してますよね。

小島みなみ もともと小さいときからアイドルに憧れがあって、お父さんとお母さんの前でアイドルごっこをしたりしていて。自分で作った曲とかも歌ってたので、いつか歌を出せたらいいなぁみたいなのはありました。けど、自信があるわけではなく、「色んな人に私の歌声を届けたい!」みたいな感じではないです。「アイドルって楽しそうでいいな」くらいの漠然とした憧れで。

紗倉 私も歌は好きではあったんですけど、コジ(小島みなみ)と一緒で人前で歌うとか人にひけらかしたいみたいなのはなくて。だからユニットをやるとは思ってなかったです。決まったときは大人たちの冗談かと思ってたくらいで。続けていくうちに「あ、これガチなんだ」と思いました。

——普段はバリバリに個人で仕事している人がユニット活動をするとなると気を使うこともあるんじゃないかと思うんですが、そのあたりも問題なく?

紗倉 基本、個人戦ですもんね。特に私は協調性がないので、人となにかをする団体戦がすごく苦手なタイプではあるんですよ。コジだから一緒にできるというのはあります。スタンスは違うんですけど、志してるものというか、仕事で頑張っていこうという軸が似ているので、お互い切磋琢磨しあいたいねという感じでできたのは大きかったのかなと思います。

小島 それにひとりでやると限界があると思うんですよ。私が苦手なものをまなちゃんは持っているし、それぞれないものを持っていると思っていて。仕事に対する考えかたは似ているんですけど、性格も両極端だったり好きなものも違ったりとかして自分を作っているものが結構違うので、お互いを補い合ってて。だからふたりでおとといフライデーなんだなって最近すごく感じてます。ライヴのMCが飛んでもひとりいるから大丈夫って(笑)、支え合ってる感がすごいある。ふたりでやることの意味があるなって思います。

紗倉 コジは協調性がある。

小島 どういうこと? でも、ちゃんとおトイレの時間守りますよ。

紗倉 なにトイレの時間て(笑)。

小島 みんなで移動するとき、ここでトイレに行っておいたほうがいいのに行かないやついるじゃないですか。それで途中でトイレ行きたいって騒いだりして。

——それで結果的に全体が遅れたりして。

小島 そうそうそう! 私はそういうタイプではなくて、ルールは守れる、空気を読めるほうだと思います(笑)。

紗倉 ふたりは来るものを拒まないタイプなのでなんの抵抗なく始められました。

 

 

——そうしてスムーズに乙女フラペチーノが始まって。

紗倉 ただ、迷走してた時期が長くて(笑)。80年代のカバー曲(「後から前から」)をやったり、かと思えばセーラームーンの曲(「ムーンライト伝説」)をやるとか、「はて?」という感じではあったんですけど、おとフラが改名する前、音楽面を担当してくれるスタッフが別の方になって、去年の8月に「私ほとんどスカイフィッシュ」ってオリジナル曲ができて、ようやく方向性が見えてきて足場を整えられたかなみたいなところがあります。紆余曲折感はすごかった(笑)。

——歌うこと自体は好きだけど、方向性についてはどうだろうと感じてたんですね。

紗倉 初期の頃はめっちゃありました。

小島 与えられたことは全力でやるけどよくわかってないっていう(笑)。そういうことはよくありました。

——それが、オリジナル曲をもらってから世界が変わった。

小島 変わりました。自分たちの意見をスタッフさんが取り入れてくださるので。衣装でも、ここをこうしてほしいって伝えたらそうしてくれるし、与えられたものをよくわからないままやるっていうよりは、こういうふうにやったらいいんじゃないかってみんなで作ってる感がすごいあって。やりがいを感じます。

——トリプルファイヤーやマキタスポーツさんがプロデュースすることになって。カヴァー路線からかなり大胆に変化しましたよね。

紗倉 そこも大人の人にしていただいたんですけど(笑)。ただ、ずっと言ってはいて。今で言うとアイルネさんとかはカヴァー曲も自分たちのものにしてパフォーマンスしていてすごく素敵じゃないですか。

——紗倉さんからアイドルネッサンスの名前が出てきて驚きました。

紗倉 歌もダンスも圧倒的なエネルギーがあるじゃないですか。あれには意味が確実にありますよね。うちのマネージャーもすごい好きで、現場行って泣いてるらしいんですよ(笑)。歌の力で、しかもカヴァーで泣かせられるってすごいですよね。

——歌詞にも必然がありますしね。

紗倉 おとフラは同じカヴァーをやるにしても、なにがやりたくてやっているのかわからなくて。スタッフさんの好きな曲だったりするんですけど。やっていくうちに、自分たちの曲を歌えるくらいになれたらいいなというのがあった。でも、そうは言ってももちろんすぐに叶うわけはなくて。なんですかね……タイミングがよかった。いまのスタッフさんたちにお会いして、お話できる機会があって、ようやく実現していまがあるという感じなんです。それまではタイミングとかチャンスがなかったというだけで、自分たちの曲をずっとやりたい気持ちはありました。

小島 カヴァーをやってたときは私たちのファンのかたに「この曲懐かしいな」って喜んでもらうためにやっていたと思うんですけど、新しい人にも知ってもらいたいというのがあって。オリジナルができてから、聴いてほしい人たちが拡がったと思います。

——そうしたら吉田豪さんからも好反応があって。

紗倉 逆に申し訳ないなと思って。以前、Twitterでブロックしてた時期があったので(笑)。全然嫌いとかじゃないんですけど、当時は自分にとって気に食わないことが書かれてたみたいで無意識にブロックしてて(笑)。いまだに会うとすげードキドキしちゃいます。おとフラのことを書いてくれると「ブロックしたのにすいません、ありがとうございます」っていう気持ちになります(笑)。もちろんいまは解除してますよ。こじは関係ないのにごめんなさい。

小島 ううん。私はテレビで豪さんが出てると「豪さんだ!」って見ちゃいます(笑)。

——紗倉さん自身もカヴァー路線に疑問がなかったわけじゃなかったから、そこをズバッと指摘されたということなんですかね。

紗倉 そうですね。疑問を持っててやってたのは拭い切れないし、そこつつかないでっていう気持ちがあったんだと思います(笑)。やっぱり私もオリジナルのほうが曲として愛せているんですよね。

小島 正直、当時はライヴも口パクだったんですよ。オリジナルになってからちゃんと歌うようになったんです。最近は「曲がいいからリリイベに来ました」という人が多くてすごい嬉しいです。曲がおしゃれだって自信を持って言えるようになりました。

 

 

——始まりは大人が企画したもので、言ってみれば流れのままにやってきたわけですが、いまはモチベーションとしては高い?

紗倉 いまはすごく楽しくて、ちゃんと活動している感じがします。すごく不思議なんですけど、前は活動している感じがしなかったんですよ。心持ちが違う。ユニット自体がすぐ終わってしまうものだと思ってたんですよ。

小島 フェスとかにも出れたらいいなと思うようになりました。間奏が長い曲とか、ふたりでこうしてみようとか相談するようになったんですよ。いままでは言われたことしかやらなかったんですけど、いまは自発的にもっといいものにしてもっと知ってもらいたい。それぞれの名前から知ってもらうんじゃなくて、おとといフライデーって名前を知ってもらって、調べてみたらAVもやってる子たちなんだ、くらいまで広まったらいいなと思って活動を頑張るようになりました。

紗倉 インストアイベントも楽しいです。アイドルオタクの人とかも来てくれるようになって現場の雰囲気も変わりました。前はAVを購入してくれるかたがほぼすべてだったので。

——アダルトのファンのかたは静かな人が多い印象です。

紗倉 すごく静かです。娘を見守るみたいな感じで。でも最近は「いいビーサン」とかは特にそうなんですけど、うおーって感じになるので、歌ってても楽しいです。

小島 横浜のリリイベで初めてガチ恋口上をみんなが披露してくれたんですよ。「これが噂のあれか!」ってなりました。

紗倉 思わずマイク向けちゃった(笑)。愛を感じました。

小島 曲的にはアイドルソングっぽくはないじゃないですか。でも入れられるんだと思ってめっちゃ感動しました。

——おふたりの声もいいですよね。クラウドファンディングの特典で「いいビーサン」のソロバージョンがあったじゃないですか。あれを聴いて更に実感しました。

紗倉 えー! まだ聴いてないんですよね。

小島 大丈夫でした?

——人間味というかアイドル性が出てましたよ。

小島 汗、汗(笑)。あの曲はいままで一番時間がかかったレコーディングなんですよ。それまではわりと無機質な感じで歌ってたんですけど、「いいビーサン」は元気いっぱいでアクセントをつけて細かくやったので苦戦しました。

 


パイドパイパーハウス店長の長門芳郎さんと。

——「私ほとんどスカイフィッシュ」とかの冷静なトーンのほうが難しいのかなと思ってました。

小島 「私ほとんどスカイフィッシュ」は歌いかたが難しいというより、世界観が不思議ですよね。書いてくださった吉田(靖直)さんから、この曲は男の子の目線で女の子って不思議だなって見てるんだっていう意味で書いたというお話を聞いて。その話を聴くまではなんだこの曲はという感じだったんでした(笑)。歌いかたに関してはわりと淡々とレコーディングしたよね?

紗倉 抑揚があまりないもんね。平たい感じというか。そのぶん振り付けが多い曲ですね。「いいビーサン」は逆に振りがそんなに多くない曲ですね。

——この2曲がレコードでリリースされることに関してはいかがでしょう。

小島 レコードってかわいくておしゃれじゃないですか。それの仲間入りできたのはすごく嬉しいです。

紗倉 わかる。さりげなくこっちのほうに踏み込められて嬉しい(笑)。蓄音機欲しがってたよね?

小島 欲しい! 針の置き方も知らないんですけど、形から入りたいタイプなので。

——今回の7インチは白いレコードなんですよね。

小島 白? 普通は何色とかあるんですか?

——普通は黒ですけど、透明とかマーブルとか色々ありますよ。

小島 すごい! でも白ってすごくいいですよね。あなた色に染めてくださいみたいな。私たちみたい。

紗倉 急にどうした(笑)。

小島 ほら、衣装とかも白かったりするじゃん。

紗倉 たしかに。

——そろそろ締めなのですが、おとといフライデーとしては今後もユニークな楽曲で勝負していくという感じでしょうか。

紗倉 作ってくださってるかたがすごいかたばかりなので、それにあやかってる感じではあるんですけど、この方向性でやっていけたらなと思ってます。いつかアルバム作りたいな。まだ持ち曲が少ないので。やついフェスに出させてもらったとき、出演時間30分もらったんですけど、3曲歌って残り時間は全部トークで繋ぐっていうわけのわからないことをやってしまったので(笑)。

小島 トークなしでテンポよく歌えるくらい曲数が増えて、全国ツアーをやれるくらいになりたいね。

 


長門さんと、タワーレコード北爪さんと。パイドお勧めのレコード、フル・ムーン(小島)と、ケニー・ランキン(紗倉)のLPを持って記念撮影。

 

■作品情報


おとといフライデー「私ほとんどスカイフィッシュ/いいビーサン」(7inch/ホワイト盤)
「レコードの日」アイテム!!
発売日:2017/11/3
LABEL : なりすレコード/TRASH-UP!!RECORDS
品番 : TRNS-703
価格(税抜) : 1,500円
http://レコードの日.jp/items/204

 

■おとといフライデー プロフィール

幅広いフィールドで活動する国民的セクシーアイドル、「小島みなみ」「紗倉まな」の音楽ユニット。
命名はバンド「トリプルファイヤー」の吉田靖直。2016年(旧ユニット名「乙女フラペチーノ」時)より音楽性を重視した活動を開始し、オリジナル楽曲による実質的1stシングル「私ほとんどスカイフィッシュ/乙女の炎上」をリリース。
2017年3月に「おとといフライデー」に改称し、同年10月に改称後第一弾シングル「もしやこいつはロマンチックのしっぽ/いいビーサン」をリリース」した。「ちょっと前衛的」をコンセプトにカルチャー濃度の高いサウンド、パフォーマンスを展開。アイドルファンのみならず幅広い音楽ファンから高い評価を受ける。

http://www.otmfotmf.com/

 

おとといフライデー
小島みなみ
紗倉まな
なりすレコード
TRASH-UP!! RECORDS