Last Update 2017.11.22

Interview

3776 with 直枝政広(カーネーション)インタビュー @羽田空港国際線ターミナル

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11月3日の「レコードの日」、おなじみ「なりすレコード」からトチ狂った7インチ・シングルがリリースされます。静岡県の井出ちよのさんと山梨県の広瀬愛菜さんで活動している3776の「私のものです!」がリリースされるのですが、買ってレコードに針を落とすまで、「静岡版」なのか「山梨版」なのか、どちらのヴァージョンかわからないという仕様なのです。アヴァン・ポップのような3776ですが、リリース方法まで「アトランダムEP」と題したアヴァンギャルドなものになってしまいました。

そんなわけでA面に収録されているのは、井出ちよのさんが歌う「私のものです!<静岡版>」、あるいは広瀬愛菜さんが歌う「私のものです!<山梨版>」。B面には、カーネーションの直枝政広さんがリミックスを手掛けた「私のものです!≪LINK MIX≫ Case of 直枝政広」を収録しています。

さて、今回の取材場所に指定されたのは、羽田空港国際線ターミナル展望台。なんでそんなところなんだよ……と思ったのですが、そこから3776の活動拠点である富士山が見えるというのです。さらに、当日直枝政広さんが取材に途中から参加してくれることも決定。こうして、16歳の井出ちよのさん、14歳の広瀬愛菜さん、58歳の直枝政広さんが羽田空港国際線ターミナル展望台に集合するという不思議な取材が始まったのでした。

 

取材/文:宗像明将
撮影:福士順平

 

——静岡県側と山梨県側にわかれている3776ですが、そもそもおふたりは面識はあったんですよね。そのときのお互いの印象はいかがでしたか?

広瀬愛菜 3776は昔から知っていて、ちーちゃん(井出ちよの)も私もソロ同士でよく話してて。まさか自分が3776に入るなんて予想してなかったから、仲良くしてもらっておいて良かったです(笑)。

井出ちよの 愛菜ちゃんは歌がうまいんですよ。「年下なのにうまいなー、うまいなー」と思ってたら、オーディションにいてめっちゃびっくりでしたね(笑)。

——愛菜さんが3776に加入したきっかけはなんだったのでしょうか?

愛菜 前の事務所を辞めると決めたときに、3776がメンバーを募集してるとファンの方経由で知りました。それまでは地元でのんびり歌えればいいかなと思ってたけど、チャンスはつかみたいと思いました。

——ちよのさんは、2014年からソロユニットだった3776のメンバーが増えることに抵抗はなかったでしょうか?

ちよの 最初は「ソロはやりやすいのになんで増やすの? 嫌だ」って言ってました。

——それに対してプロデューサーの石田彰さんはなんと言っていたのでしょうか?

ちよの 「頑張って」(笑)。最初は「グループ」になると言っていて、「LINKモード」の話もなくて。

——愛菜さんは3776の音楽性についてはどう感じていましたか?

愛菜 一緒に対バンしたときも「なんでこんなに変なんだろう?」と思いながら好きでした(笑)。ステージを袖から見てたんですけど、「大変そうだな」って思ってたのを自分でやることになるという(笑)。前と違う自分を見つけられるんじゃないかとプラス思考です。

——しっかりしてらっしゃる。そして、愛菜さんは3776のオーディションに合格しましたが、そのときの気分はいかがでしたか?

愛菜 信じられなかったです。「嘘でしょ、私しか受けなかったのかな?」と思いました(笑)。

ちよの 応募された方、全員の資料を見せてもらったんですが、最後まで残った方はアイドル性が高いなと思いました。少なくとも王道アイドルの方向には行きたいつもりなんですよ。

 

——そして、ふたりになって「LINKアイドル」というコンセプトをプロデューサーの石田彰さんから聞いたときはどう感じましたか?

ちよの 一発では理解できませんでした(笑)。ホワイトボードで教えられました(笑)。

愛菜 授業みたいに(笑)。

——「LINKモードライブ」では、同じ空間で静岡側と山梨側のそれぞれのステージにわかれて、同じ楽曲を同時に歌うことになるわけですが、最初にやってみたときはいかがでしたか?

愛菜 緊張してほとんど覚えてないぐらい(笑)。

ちよの 私も緊張してリズムとか間違えました。

——その「LINKモードライブ」では、どちらかのステージを見るのも、中間で聴くのも自由とされていますが、実際のライヴではファンの皆さんはどうしているのでしょうか?

ちよの 「この曲は山梨、この曲は静岡」と決めている方もいるし、動かない方もいますね。バラバラだよね?

愛菜 うん。

——今回リリースされるシングルは買うまでどちらの「私のものです!」なのかわからない仕様だそうですが、それを聞いてどう思いしたか?

ちよの 「面白いなー」って(笑)。

愛菜 ガチャみたいな(笑)。

 

 

——B面は直枝政広さんによる「私のものです!≪LINK MIX≫ Case of 直枝政広」ですが、ここで直枝さんにご登場いただこうと思います。会うのは初めてですよね。

ちよの愛菜 はじめまして!

直枝 随分前にライヴをYouTubeで見て、「すごいアイドルが出てきたな」と思いましたね。音楽的にこんな人たちが出てきたのかと。プログレッシヴで、70年代のブリティッシュの雰囲気があるし。

——3776のおふたりは直枝さんをご存知でしたか?

ちよの 知ってました。母が直枝さんを本当に好きで、取材でお会いすると話したら「今日仕事を休めば良かった!」って言ってて。

直枝 よろしくお伝えください(笑)。

——お母さんは音楽好きなんですか?

ちよの たくさん聴いてますね。お父さんは何も聴かないです(笑)。

愛菜 うちは音楽の好みが偏ってて、両親が吉川晃司さんしか聴かないんです。出会いも吉川晃司さんで。

直枝 80年代な感じですね(笑)。

——直枝さんは「私のものです!≪LINK MIX≫ Case of 直枝政広」を制作してみていかがでしたか?

直枝 これは歌モノなんで難しかった。でも、ダークな感じの曲だと僕はハマっちゃうし、逆に底抜けにポップな歌モノに挑戦すべきかなと思ったんですよ。ただ、「LINKモード」を理解するのには時間がかかりましたね。

——直枝さんがリミックス仕事をするのも久しぶりだったのではないでしょうか?

直枝 久しぶりでしたね。カーネーションのアルバム(『Suburban Baroque』)の作業の途中で、テンションがギリギリの中でやりましたね。3776もすごい熱量で来るから、「アルバムを作っている今ならできるかな」と思いましたね。

——3776のおふたりが、直枝さんのリミックスを聴いたときの感想を教えてください。

ちよの 最初に誰が作ったのか見ずに聴いて、「これめっちゃ好き!」と思ったのが直枝さんでした。直枝さんの音が、全部私の頭の中でツボにハマって「いい!」ってなりました。

愛菜 私も最初は誰が作ったのか見ないで聴いたんです。私はダーク系のゆっくりしたリズムのものが好きで、あんまり元気でアップテンポのものはやってこなかったんです。今回初めて歌って、富士山はどっちのものか戦ってる感じで、「LINK」ってこういうものなんだと感じました。

直枝 僕はあえて石田さんのサウンドを残しつつ、リズムをシェイクさせて自分の色をつけました。石田さんのアレンジへのリスペクトですね。

——石田さんからは直枝さんにメールで説明があったそうですね。

直枝 長いメールでしたね。すごく細かく説明してしてくれて、解読に時間がかかったね。彼にとって3776は大切な人たちだから、守りつつ挑戦したいんだろうなと感じたし、どうやってあげればいいのかを考えましたね。

 

——3776のおふたりは石田さんの説明をどう受け止めてライヴをしているんですか?

ちよの 情報量が多すぎる(笑)。

愛菜 「ステージに出てやってみるしかない」ってなります(笑)。

ちよの 「やってみて考えよう」という感じになります。

——ちよのさんはよく石田さんについてこれましたよね。

ちよの TEAM MII(3776の前身)の頃は、小学生でマイリー・サイラスとか洋楽だけ聴いていて、石田さんの曲はアイドルの王道だと思ってたんです。変わってると気づいたのが遅かったんです(笑)。みんなから「変わってるよね?」と言われて、対バンをして「やっぱり違うな」と(笑)。3776がソロになって自分で振り付けを考えると、「あれ、どんどん王道アイドルから離れてるのでは?」と(笑)。

——王道アイドルに戻そうとしたことはないのでしょうか?

ちよの 軌道修正は試みましたが……。レコーディングでは普通のアイドルさんっぼく歌えるようになりました(笑)。でも、結局石田さんに「こうして」と言われた形が多いですね。

愛菜 私も石田さんに「こんな感じで」と言われて、自分なりに考えて探ってます。

直枝 (腕組みをしながら閉じていた目を開いて)時代は変わったね、素晴らしい。感性が研ぎ澄まされてますね。言葉がしっかりしていて、大人ですよね。今、目を閉じて会話をステレオで聞いていたけれど、いい声ですね。とても艶がある。

ちよの いい声だと言われたことがなかったので不思議だけど嬉しいです!

愛菜 歌が好きなので、頑張ろうとしていることを褒めていただけるのは嬉しいです。

直枝 不思議なもんですね、ご両親の教育は厳しいの?

愛菜 3歳からスクールで叩きこまれたので、これが自然だったんです。

直枝 姿勢もいいしね。

ちよの ゴスペルを習ってたんです。私は2歳ぐらいから英会話を習いはじめておりまして、その講師の方がゴスペルもやると聞いて、私は音痴で嫌だったので、小学生低学年で英会話と並行してゴスペルもしていました。あと、3歳ぐらいからチアを習っておりまして、挨拶から荷物の置き方まで細かく教えていただいて、それが固まった感じだと思います。

——なるほど、サラブレッドのようですね。

ちよの でも、老けてると言われます(笑)。

愛菜 ファンの方に「見た目はそうでもないのに話すと中身は32歳ぐらい」と言われます(笑)。

直枝 でも、衣装も神々しくて縁起がいいですよね。水が綺麗なイメージ、クリアな感じがするよね。音楽はドロドロしてるけど(笑)、本人たちにはそれがない。

ちよの 言われたことがなかったのでびっくりです。

直枝 大いに歌って舞ってほしいですね。富士山の前で空気を変えてほしいですね。

愛菜 規模が大きすぎてびっくりです(笑)。

直枝 今日、富士山をバックに写真を撮ると言われても納得でしたよ。常にふたりがご当地自慢で戦ってるから。そこはこだわったほうがいいよね。

愛菜 生まれてからずっと富士山は山梨のものだと思って生きてたので。

ちよの 私も富士山は静岡のものだと思っていたので(笑)。

愛菜 どっちの県民に聞いても「こっちのものだ」って(笑)。

 

さて、3776と直枝政広さんが静岡県と山梨県のご当地グルメの話をしていると、なりすレコードの人が「富士山が見えた」と教えにきてくれました。外を見てみると、夕暮れの空に約100キロ先の富士山の姿が! 日が沈む前に、急いで3776と直枝政広さんの撮影が行われました。

霊峰である富士山をめぐる3776の不思議な7インチ・レコード「私のものです!」。「静岡版」と「山梨版」のどちらがが出てくるのかも含めて、ぜひお楽しみください。

 

 

■3776作品情報


3776「私のものです!」アトランダムEP(7inch)
「レコードの日」アイテム!!
発売日:2017/11/3
LABEL : なりすレコード
品番 : SZYM-3776
価格(税抜) : 1,500円
http://レコードの日.jp/items/147

3776公式サイト
http://m3776.com/

 

■3776イベント情報

3776「私のものです!アトランダムEP」リリース記念インストアイベント
「3776の都内初のLINKモードライブだよ!全員集合!」

2017/11/3(金・祝) 18:00~
HMV record shop 新宿ALTA (新宿アルタ6F)

詳細はこちら↓
http://レコードの日.jp/events/8

 

■カーネーション作品情報

カーネーション
“Suburban Baroque”

[CD] NOW ON SALE
CRCP-20525/26 JSLP087 ¥3,300(with tax)

[12inch LP/180g Vinyl(Limited Edition)]
2017.12.6 ON SALE
JSLP087 ¥3,600(with tax)

【DISC1】
1.Shooting Star
2.Peanut Butter & Jelly
3.ハンマーロック
4.Little Jetty
5.夜の森
6.Younger Than Today
7.金魚と浮雲
8.Girl
9.Suspicious Mind
10.Please Please Please
11.VIVRE

【DISC2】
DISC1収録曲のインストバージョンを収録

カーネーション「Peanut Butter & Jelly」Music Video

 

■カーネーションライヴ情報

カーネーション
Live Tour 2017 “Suburban Baroque”

Tour Member:直枝政広、大田譲、矢部浩志、松江潤、藤井学(The Miceteeth)

[名古屋]
2017年11月18日(土)
池下 CLUB UPSET
OPEN 17:30 START 18:00
(問)JAILHOUSE 052-936-6041

[大阪]
2017年11月19日(日)
梅田 Shangri-La
ゲスト:浦朋恵 DJ:キングジョー
OPEN 17:30 START 18:00
(問)GREENS 06-6882-1224

[東京]
2017年11月24日(金)
鶯谷 東京キネマ倶楽部
ゲスト:田村玄一(KIRINJI)、吉澤嘉代子
OPEN 18:30 START 19:30
(問)東京キネマ倶楽部 03-3874-7988

[札幌]
2017年12月1日(金)
札幌 BESSIE HALL
OPEN 18:30 START 19:00
(問)WESS 011-614-9999

[福岡]
2017年12月9日(土)
福岡 LIVEHOUSE CB
OPEN 18:30 START 19:00
(問)つくす :092-771-9009

直枝政広ソロツアー
[北海道]
2017年12月2日(土)旭川 EARLYTIMES
OPEN 18:30 START 19:00 前売:4,000円 (1ドリンク別)

[大分]
2017年12月10日(日)別府 Copper Ravens
OPEN 18:30 START 19:00 前売:4,000円 (1ドリンク別)

[東京]
『TANKS AND CHILDREN ~十二月の空は 2017~』
2017年12月23日(土・祝)赤坂 グラフィティ
OPEN 17:30 START 18:00 前売:4,000円 (1ドリンク別)

 

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