Last Update 2019.12.4

Interview

℃-want you!アルバムリリース記念 ℃-want you!&武藤星児&本秀康 スペシャル鼎談

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今年の8月末にリリースされるやいなや各CDショップで売り切れ続出となった話題作℃-want you!(シー・ウォンチュ!)のファースト・アルバム『℃-want you!』が、来たるレコードの日に待望のLP化。卓抜したソングライティング・センスと何者にも似ていない唯一無二の歌声を持つ℃-want you!。木村カエラやAKB48など数々の人気曲の編曲を手掛けてきたプロデューサーの武藤星児。リリース元の雷音レコード主宰、漫画家/イラストレーターの本秀康。アルバム『℃-want you!』は、この3者ががっぷりと組み合い、50~60年代のオールディーズの雰囲気を纏いながらも令和の時代にフレッシュに響くマジカルなポップ・ソング集となりました。このたびのアルバム・リリースとLP化を記念して3者の鼎談をお届けします。

取材・文:南波一海
写真:飯本貴子

 

――℃-want you!さんの曲を武藤さんがアレンジするという座組はどういう流れで決まったのでしょうか。

本秀康:僕が決めました。最初は明確なビジョンが決まっていなくて。ロックっぽくやるのか、アイドルっぽくやるのかが決まってないなかで動き出していたんです。武藤さんの編曲したAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」とか松浦亜弥さんの「チョコレート魂」とか、あの辺の感じ……アイドルとロックバンドの中間みたいなを狙うのがいいのかなと思って、武藤さんにお願いすることにしたんです。

武藤星児:それで銭湯のライヴを見に行って。

℃-want you!:小杉湯というところでライヴする企画に私が出て、そのときに本さんと武藤さんが見に来てくださって、武藤さんを紹介してもらったんですよね。

:じつは℃-want you!のソロアクトを見たことがなくて、それで武藤さんと一緒に見に行こうと誘ったんですよ。

℃-want you!:そうか、本さんもそれが初めてだったんですね! そのときは挨拶くらいで、そんなに話さず。それが2017年の春くらい。(※2017年5月4日)

武藤:最初の曲を録ったのがその年の9月でした。

 

 

――武藤さんのアレンジでどこまで変わっているのだろうと思って、℃-want you!さんの2016年の宅録音源を改めて聴き直したら、その時点でわりとオールディーズっぽくて。

℃-want you!:「Don’t Touch Her」はデモに忠実に作ってくれた感じです。こういうモータウン・ビートにしたいなというのがあったんですよね。

 

――そもそも、どうしてこういう音楽を作ろうと思ったんですか?

℃-want you!:普段聴く音楽とか好きなバンドが昔のものだったり、現行のバンドでも昔の音楽っぽいのをやっているのが好きだったので、自然とそうなって。宅録を始めた理由は、自分がギター&ボーカルのBOY FROM HELLってバンドをやっていたんですけど、メンバーに曲のイメージを伝えるために軽いデモを録っていたんです。結構うるさい感じのバンドだったので、「Don’t Touch Her」とか「君だけさ」とか「愛のナンバー」みたいな可愛い感じの曲が演奏できなくて。それで宅録がどんどん進んでいって、デモ音源として残った感じですね。

 

――自分の好きな音楽で、かつBOY FROM HELLではやれないことというのがいまのソロの形になった。

℃-want you!:そうです。そうしたら全部オールディーズっぽくなりました。

 

――デモCDが5曲中3曲が“ドッタタ・ドッタ”のリズムだったので改めて驚きました。やりたい音楽を作っていたということは、武藤さんとのやりとりは最初からスムーズに行ったのでしょうか。

℃-want you!:そこは……(笑)。

武藤:その形を受け継ぐのか、こっちのフィルターを通したものにするのかっていうのが決まってなかったんですよね。とりあえず3人で話をして、最初はアイドル路線っぽく行こうかと。

℃-want you!:ファースト・シングルの「Don’t Touch Her」と「Midnight Love」がほぼ同時進行になって。

:「Don’t Touch Her」は元のアレンジをそのまま活かしてプロの技で仕上げてもらうことにして、「Midnight Love」は、僕が松浦亜弥さんの「ね~え?」を基調にして武藤色を出したものにしてほしいとお願いしたんです。

武藤:それで、先に「Midnight Love」からやったんですよね。アレンジを上げたものを送ったら、連絡が来なくて(笑)。これはヤバかったかなと。

℃-want you!:めっちゃ「ね~え?」だったんですよ(笑)。私、これからどうなっていくんだろうと思っちゃって。

 

――自分の曲を別のかたにアレンジしてもらうのも初めてだったんですか?

℃-want you!:初めてです。しかもバンドでずっとやってた曲なので、頭のなかでバンドアレンジでできあがっていたので、それとの差も余計に感じたんです。ヤバい、私はアイドルになるのかなっていう。

武藤:で、本さんを通して連絡が来て。

:「最高です!」って言うときは僕と武藤さん宛てにccで来るんですけど、なにか文句あるときは僕のところだけに来る(笑)。

 

――ワンクッション置いて伝えてもらう。

:リアクションが来るまでの時間で彼女の気持ちがわかるので、これは違ったなと。

℃-want you!:いまは優しい人ってわかっているけど、まだ武藤さんのことを知らなかった時期なので、こわ! って思って(笑)。最初からこんなこと言えない、でも、ここでこれを歌ったらアイドル路線になるかもしれないし……と思ってたらなかなか返事を返せなかったんですよね。アレンジ自体はめっちゃいいんですけど、これを使うか使わないかでその後の道が分かれる気がしちゃって。すごく悩みました。

:でも、僕も同じことを思ってたんですよ。伝えてくれてよかったです。

 

 

――武藤さんにしても「ね~え?」的なものをと言われてそうしたのに、変えてほしいと連絡が来たということですよね。

武藤:これ、続けられるのかなって思いました(笑)。

℃-want you!:丸替えでしたもんね。

武藤:で、先に「Don’t Touch Her」をやったんですよ。こっちはすぐに返事が来たので。

℃-want you!:最高でした。それで安心しました。

 

――そっちはデモをブラッシュアップしたものだったから。

:ただ、南波さんが言ったように、似かよったリズムとか曲調が多かったので、℃-want you!のデモをブラッシュアップしていくだけだとバリエーションが出ないと思ったんです。そのやりかたを何曲か続けていくなかで、それじゃいけないと気づいて。それで途中から武藤さん色を強めた曲を少しずつ増やしていった感じですかね。そうやって距離感を掴んでいきました。このくらいまでいかない感じなら℃-want you!も納得するんだっていう塩梅がわかってきたので、後半はわりと自由度の高いアレンジをしていただいて。

 

――当初からファースト・シングルの先のことも見据えたプロジェクトだったのでしょうか。

:考えてました。

℃-want you!:最初からアルバムを出そうという話だったんです。

 

――そうなんですね。アレンジャーは武藤さんおひとりという案で?

:当初は、たとえばバンドで録ろうとか、混在することもあるかなと思ってたんですけど、シングルを一枚出したあたりで全部武藤さんで行こうというのが固まりました。

 

――雷音レコードは基本的に7インチ専門レーベルじゃないですか。そこでアルバムを出そうと思ったのは?

:それは……なりす(レコード)さんの柴田聡子さんとかが羨ましかったんです(笑)。ポップな女性アーティストのアルバムを出したかった。

武藤:そういうことか(笑)。

 

――そんなときに手つかずの℃-want you!さんという才能に出会い。

:ギリギリでしたけどね。本当にヤバかった。

 

――タワーレコードの嶺脇社長も「うちで出したい」と言っていましたしね。ファースト・シングルの「Don’t Touch Her/Midnight Love」は納得いく形で完成して、℃-want you!さんとしてもアルバム全曲のアレンジを武藤さんにお願いしようというのはぜひという感じで?

℃-want you!:はい。アルバムができてしまって、これからが不安ですもん。ひとりではできないので編曲の人が必要になってくるんですけど、めちゃくちゃ不安です。こんなにちゃんとやってくれる人はほかにいるのかなっていうくらいなので。(アルバムの)半分くらいはストックだったので、最初のうちは行き場のなかった曲たちがどんどん綺麗になって世に出されていくのがただただ嬉しかったです。そのあとからアルバムに入れることを考えて曲を作り出しました。

 

――曲が完成するまでに3人の間でどんなやりとりが行われていくんですか?

℃-want you!:私がメールでデモを送って、こういう曲にしたいですって言って。ふたりからはこういう曲っぽくしたらいいんじゃないっていう案をもらって、それでお願いしますって言うと、できてくる(笑)。

 

――夢のマシンのような(笑)。

℃-want you!:すごいんですよ。歌の録音も武藤さんの家のスタジオでやって、ヴォーカル・ディレクションもしてくださるんですけど、褒め上手なのでどんどん歌えるんです。コーラスもその場で一緒に考えたりできるのが楽しかったです。コーラスが好きなんですけど、自分だけじゃ専門的なことがわからないので、どういう和音が綺麗で、どういうのが効果的かっていうのを考えてくれました。ヴォーカルを録るときもすごく助けてもらって。

武藤:最初に録ったときに肝が据わってるなと思いました。初めての場所って大体の人が緊張するんですけど、彼女は堂々と歌えていて。だからあまりテイクは録らずに、3~4テイクくらいで済んで。

℃-want you!:弾き語りとかで歌い慣れてる曲はわりとすぐに録れました。

 

――武藤さんは℃-want you!さんのどんなところが魅力だと感じますか。

武藤:曲のよさはもちろんで、やっぱり声ですかね。オケを厚くしても彼女が主張して出てきてくれる。埋もれない声なのでミックスしやすいんですよ。特殊な声を持っているんじゃないかなと。

℃-want you!:嬉しい。8曲目の「Knockin’ On My Door」は武藤さんが作曲で私が作詞なんですよ。ふたりで共作した唯一の曲で。これはすごく気に入ってます。

武藤:1曲くらい作ってみませんかって話をもらったんですよね。

:僕がよく言うんですけど、℃-want you!はB面っぽい曲を作れないんですよね。だからバリエーションが出ないのかなと思っていた。結果的には出たんですけどね。最初の頃はそう思っちゃってたので、1曲くらい武藤さんの曲で歌ってもらおうというのは、はじめから決めていて。

 

――その際に℃-want you!さんからはこんな曲がいいというリクエストはあったのでしょうか。

℃-want you!:なにもしてないです。(「Knockin’ On My Door」は)最後の最後に作ってもらった曲で。

:曲が揃って、アルバムにジェフ・リンっぽい曲を入れられなかったねという話をしていて。

武藤:そういえば僕が1曲作らなきゃということで、ジェフ・リンをやってみようと。メロディは全然違うアプローチで考えていたんですよ。トレイシー・ウルマンみたいな感じにしてたのを、ジェフ・リンっぽくなるかなと変換して。そうしたら、なりました(笑)。

:これはハロプロで学んだことなんですけど、タンポポの「王子様と雪の夜」とか、つんく♂さんはジェフ・リンとかロイ・ウッドを意識せずに曲を書いているのに、アレンジでそっちに持っていくじゃないですか。それが面白いなと思っていたんです。アレンジでどうとでもなる遊びの魅力に気づきまして、それを武藤さんとやろうかなと。「愛のナンバー」はジョージ・ハリスンの「My Sweet Lord」なんですけど、℃-want you!はそれをまったく想定せずに書いてるんですよね。そういう遊びでジェフ・リンをやろうと思ったんですけど、入れる隙がなくなってしまったので、じゃあ武藤さんの曲でやりましょう、というのがこの曲の成り立ちです。

℃-want you!:めちゃ好きな曲です。「Knockin’ On My Door」と「愛のナンバー」はそういう流れですけど、私がこういうふうにしてくださいってお願いした「CRAZY JUNE」みたいな曲もあります。

武藤:細かいことを言われた記憶があります。アコベ(アコースティックベース)のフレーズなんですけど、カチカチしたスラップノイズを入れてほしいと。ベーシスト呼びましょうかっていうくらい、この曲に関してはベースにこだわっていて。

 

――曲に入っているベースは打ち込みなんですよね。

℃-want you!:はい。なのに、(スラップノイズが)入ってるんですよ! ヤバいですよね。バチバチいってて。これどうやったの? って気になるのがいっぱいあるんですよ。

武藤:企業秘密です(笑)。

 

 

――基本的にどの曲も「こういう曲がいい」というリファレンスがあるのでしょうか。

:最初の打ち合わせは僕も入るんですけど、僕は素人じゃないですか。こんな感じっていうのは口で伝えられないので、「こんな曲で」って言うしかなくなるので、最初に目指すべく元ネタというのは必ずあるよね。

℃-want you!:ありますね。

:話が進んでいくと、途中からなにもしなくなる。武藤さんの家で歌入れしてるときはなにもしないです。2人の話が専門的すぎて、なに言ってるかわらかないので(笑)。だから最初の方向決めのみに参加する感じですね。元ネタを用意しないと参加したことにならないから(笑)。

 

――でも、それがあるのとないのとじゃまったく違いますよね。

武藤:全然違いますよ。助かります。ここらへんっていうところまで絞ってくれるので。それでこういうアーティストいたんだって新たな発見があったり。

:℃-want you!がこのアーティストのこんな曲を作りたいですって言って、その後に武藤さんのスタジオに歌入れに行くと、そのレコードがオリジナル盤であるんですよ(笑)。

武藤:見つけてきて。

℃-want you!:いつもふたりでレコードの話をしてます。いつも終わると本さんが「さーてそろそろ」って武藤さんのレコードを引っ張り出してきて、聴いてから帰るっていう。私は音楽の知識がないので、YouTubeのリンクを送ってくれると助かります。

 

――全体的に生演奏の印象が強いトラックですが、ほぼすべてを武藤さんが作っているんですよね。どんな作業をしているんだろうというのが気になっていて。

℃-want you!:私も気になる。バンドマンに「誰が演奏してるの?」って聞かれるんですけど、説明するのが面倒なんですよ。

武藤:編曲家によっては外注のプレイヤーに頼む事もあるからね。

℃-want you!:武藤さんは全部やっちゃうんだもん。特別過ぎますよ。1曲につきどのくらい時間がかかるんですか?

武藤:自分のテンションにもよりますけど、早ければ3日くらいです。

 

――過去のデモ音源以外で℃-want you!さんが渡した曲は、もともとどのくらいまでアレンジができているものなんですか?

℃-want you!:歌とドラムとギターだけです。言わなくてもわかってくれるから、もう私がなにか入れる必要ないじゃんっていう(笑)。

武藤:ただ、デモのなかに何か所かこのポイントは崩さないでほしいっていう主張があるんですよ。

℃-want you!:キメのところとかはデモに入れてます。

 

――何曲か作っていくなかで信頼関係もできていったから、℃-want you!さんもシンプルなデモを渡すようになって。

℃-want you!:どんなのができるか楽しみに待つっていう。私はホントになにもしてないですよ。

武藤:いやいや。逆に曲ってどうやって考えるんですか?

℃-want you!:歩いてるときが一番浮かぶんです。だから、歩きながら電話してるフリしてふんふふんってボイスメモで録音するんですけど、家で聴き直してもほぼ聴こえなかったりするので(笑)、覚えてたらそれを曲にするという感じです。なので、車の音とかのほうがうるさい、よくわからないボイスメモはいっぱいあります。ちゃんと聴けるやつでも、は? きもっ! っていうボイスメモ止まりの曲もあります。

武藤:それはメロディオンリー? それとも歌詞も一緒?

℃-want you!:メロディだけです。歌詞はあとですね。

武藤:ボイスメモ聴いてみたい。めっちゃよかったりして。違う℃-want you!がいるかもしれないね。

 

 

――作詞に関してはいかがでしょうか。

℃-want you!:作曲よりも楽しいですね。もともと本を読んだり文章を書くのが好きで。歌詞は紙に書くんですけど、その作業が好きなんです。一番没頭できる感じがするので。アルバムで時間がかかったのは「Knockin’ On My Door」かも。

武藤:やっぱり自分の曲じゃないというのはあるんですかね。

℃-want you!:たしかに。ずっと歌ってたわけじゃなくて、渡してもらって、自分が歌う前に歌詞を書くって感じだったので。それも楽しかったですけどね。ギター弾きながら歌詞を考えたほうが出ることが多いです。だから自分の曲は自然と歌詞が出やすいのかもしれない。逆に「きっと愛は続くのだ」とかは早かったです。テーマが明確にあったというのもあって。

 

――平成が終わるぞという。

℃-want you!:そうです。

:RYUTistに書いた「Majimeに恋して」も早かったもんね。

℃-want you!:こういうシチュエーションで歌にしようっていうのが決まれば早いです。

 

――聴いていて思うのは、私小説なものではないんだろうなと。

℃-want you!:フィクションですね。自分のこととかよりも、物語を考えて、架空の登場人物を想像して書いたほうがいいです。シンガーソングライター感がないですよね(笑)。私、音楽やるなら男になりたかったんですよ。それでずっと一人称が“僕”の曲ばかり書いていて。

 

――男になりたいというのは?

℃-want you!:バンドをやってたとき、ガールズバンドって言われるのがイヤだったんですよ。ガールズバンドで一括りにされるのにすごく腹立ってて。ボーイズバンドって言わないのにガールズバンドって言うのかよっていう。女でバンドやってることにすごくコンプレックスがあったんですよね。

 

――たしかにラッパーも女性はフィメールラッパーと言われるのは時代に合ってないなと思ったりします。

℃-want you!:ですよね! “僕”が主人公の歌詞を書くのはそういうところから来てるのかなと思います。

 

――今日お話を聞いていて、想像以上に3人で意見を出し合って成り立っている作品なんだなと感じました。3人のバランスがすごくよくて。

℃-want you!:少人数でやると難しかったりしますよね。でも、これは3人のアルバムって感じです。ふたりは産みの親です。

:最初に「Midnight Love」の「ね~え?」事件があったので(笑)、オーバープロデュース加減の限界がわかったんだと思います。℃-want you!が強気に自分の意見を言ってくれたのがよかった。

武藤:結果的にそうですね。

℃-want you!:よかったです(笑)。ソロに関しては、私ひとりじゃ無理ですからね。どんどん新しい自分を発見させてもらいました。

 

――℃-want you!さんは弾き語りが多いですが、こういうアルバムができるとライヴの編成についても考えてしまうのではないでしょうか。

℃-want you!:バンド組まなきゃなって思いますね。ソロのシンガーソングライターは本当に大変ですよ。弾き語りでいいときは楽ですけど、バンドを作ららなきゃいけないときはすごく大変です。ひとりだけじゃどうにもならない曲もあるし、全部バンドでやりたし。そういうのを考えると悩ましいですけど……まぁ、やるんですけどね(笑)。アルバムの完全再現とかもやってみたいです。ストリングスとかホーンとかコーラスも入れて。

武藤:それは見たいですね。

 

――いつか実現してほしいです。最後にみなさんにアルバムが仕上がっての感想をうかがいたいと思います。

武藤:すごく気に入ってます。1曲目の「Don’t Touch Her」が最初に録ったヴォーカルで、2曲目の「Cherry Coke」が最後に録ったヴォーカルなんですけど、この2曲の間に2年の時間が流れてるんですよね。

℃-want you!:たしかにそうだ。

武藤:まったくそれを感じさせないのがすごいと思います。

:「Don’t Touch Her」が60年代のモータウンで、「Cherry Coke」は70年代ソウルの感じにアップデートしてもらうオーダーだったんです。この2曲の並びも面白いですよね。僕ももちろん満足しているアルバムです。

 

 

――本さんの異常なほどの愛情はすごく伝わります。

℃-want you!:ふふ(笑)。ふたりにめちゃくちゃ愛されてできました。アルバムが完成してホントに嬉しいですけど、このやりとりがなくなるのが寂しい。

武藤:めっちゃ売れたらセカンドも作りましょう。

:いや、めっちゃ売れたらどっかに行くでしょ。

℃-want you!:いやいや、そんなことあります!? でも、次が心配だな。多分バンドでやるんでしょうけど、「ここストリングスほしいんだけどな」とか「ギターうるせーな」とか思っちゃいそう(笑)。

:今回は歌謡曲みたいな成り立ちの曲が多いアルバムだけど、BOY FROM HELLみたいなパンク作品を作ればいいんじゃないの?

℃-want you!:ちょうどパンクバンド組みたいと思ってたんですよ。ドラムとベースを探してます。男の。

 

――そこは男性希望?

℃-want you!:もうガールズ・バンドって言われるのがイヤなので(笑)。

 

 

【リリース情報】

アーティスト:℃-want you!
タイトル:℃-want you!
発売日:2019年11月3日(日)<レコードの日>
発売元:雷音レコード
品番:RHION-LP1
仕様:LPレコード(クリアピンク盤)
JAN:4582432135568
価格:3,300円(税抜)

SIDE A
1. Don’t Touch Her!
2. Cherry Coke
3. 君だけさ
4. Sandcastle
5. On The Beach

SIDE B
6. Crazy June
7. 愛のナンバー
8. Knockin’ On My Door
9. きっと愛は続くのだ
10. Midnight Love

https://レコードの日.jp/items/items-4608